ママ、お姉ちゃん産んで

私が作った癌は42ミリと11ミリというサイズでした。
MRI撮影した日の夜、手術のことを娘に伝えました。

終わってから話そうか?とも思ったのですが、
逆の立場だったら怒るな、激オコだなと。
「心配もさせてもらえなかった」と、怒るよねと腹で感じて・・・。

いや、本当はそんなんじゃない。

本音を素直にいうと、話したとき娘が凹むのが怖かったのです。

 

独り立ちしているとはいえ、心配だろうし心細いだろうなと。
どこのお子さまもそうだと思うのだけど、
自分の親は何でもできると思う時期があります。
彼女もそうで、私を魔法使いだとでも思っている風で・・・。

 

「ママ、ワンちゃん産んでぇ」
「ママ、お姉ちゃん産んでぇ」

 

奇想天外なお願いをされるたびに、面白いけど困りながら説明したものです。

親としての私も、自分に課している部分があり、
頑張って「子どもに心配をかけない親」であろうとしていました。

そういう感覚や感情を丁寧に紐解いて、確認することができたのは
膀胱癌になったお陰だなと深くため息をつきました。

この辺りから、「親」としての力みが取れて、今まで以上に
一人の女性や人間として、子どもとの新たな人間関係が育まれるようになりました。

 

私たちは本当に仲良しで、
だから彼女が凹むのが怖かったのです。

悲しませる原因になるのが嫌だった。

打ち明けたとき、やはり彼女は心配しました。
でも受け止めてくれて協力してくれて、本当に心強く、有難かったです。

 


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