鳩さ〜ん

ある日、家の前でカラスが死んでいた。
内臓を取り出して丁寧な処理をし、剥製にしているところだ。

という話を聞いたのは五日前のことだった。

今日玄関ドアを開けた瞬間、バタバタバタとけたたましい音とともに鳩が飛んでいった。
「鳩さん、お互いビックリしたね〜」と、公道に出ようとしたとき、うずくまっている鳩が。

待ち合わせしているが、放置できずジ〜〜っと観察。

話しかけていると、傷を見せてくれた。

新元号・礼和が発表された翌日、花冷えの寒い日だった。
段ボール箱を用意して、そ〜っと近づいていったのだけど、きっと驚かせてしまったのだろう。

傷があるのに必死で飛び、視界から消えてしまった。
日暮れ前、段ボール箱を持って近くをウロウロしてみたが、見つけることはできなかった。

鳩さ〜ん、傷が癒えるといいなぁ。
あなたの羽音を聞きつけて、近所のニャアが出てきたのが気になったけど、見つかりませんように。