桂花烏龍茶
四煎目まで頂いたあと茶葉を広げると、
茶壺に入れる時とは違う姿、立ち上る香り。
遠い日の記憶が蘇ってくる。
もっと話がしたかった人、
ただ一緒に居たかった人、
もう一度会いたいな・・・、ちゃま。
と、ふと我に返ってみたら、
今日は祖母の最愛の人の命日だった。
っていうか、ちゃま、先祖供養させていただいていますけど、
そういうことなん?
この身体、自分だけで生きているとは思っていませんけど、
ど〜なん?この感覚。
明治という時代だったよね。
女性は我慢してなんぼってときで、大変だったよね。
インターネットもなかったし、
誰彼構わずぶちまけることもできなかっただろうし。
それでも貴女、かなりぶっ飛んでいたと思いますよ。
おこづかいあげた孫たちに花札教え込んで、巻き上げていたやん。
「おばあちゃま、もう眠いです」って半泣きなのに、
自分が勝つまで閉めなかったやん。
そんなあなたが私たちは大好きだった。
もう一度、貴女に逢いたい。
桂花烏龍茶、もう一杯いかが?
お茶が誘(いざな)う時間旅