Channel Aso Inc. Dragon's Breath

高遠ブックフェスティバルが開催された二日間、商店街のあちこちでいろんなイベントが

実施されていたが、予約無しで参加できる、BOOKWORMというリーディングイベントに
参加するべく、会場となった神社に向かったが・・・・。

303段の石段が・・・・・・・・。樹齢何百年もの木々が立ち並ぶ参道を、上る、上る・・・。
ちょっと踊り場的なスペースに一時の安らぎを頂くも、そびえる石段におののく。
そしてまた上る。

こうして長い参道や階段の歩を進めながら、人は普段よりもいっぱい呼吸をする。そこに満ち満ちた沢山の気を頂いている。そうして身を清めながら拝殿へと向かうのだと、知ってはいても、暑い、脚が重い・・・・・。

BOOKWORMはこの鉾持神社（ほこじ）の社務所で行われていた。アットホームな雰囲気で、飾り気のない優しい空気を感じた。

中にはもう人が沢山座っていた。一緒に行ったライターズ仲間の仁さんと二人、呼びこまれるままに中に入り言われるままにエントリーする。私は3番目だった。

自分のお気に入りの本を紹介したり、自作のポエムを朗読したり、好きな話をしたり、なんでもできる。
私は、自分が行っているリーディングについてちょっとだけ話をした。何を話すかなんて用意したものは全くなかったし、第一エントリーした人だけが披露するなんて知らずに行っていたんだもの

だけどみんな、そこに居る人たちが目をキラキラさせて耳を傾けてくれていた。あー、なんて生き易い時代になったのだろう。不可視のものが見えると言っても、聴こえると言っても誰も変わった人を見る目で私を見ない。本当の言葉を口にできる時代になったことを肌で感じることができた。

由緒ある神社の宮司さんの、御神酒を飲んでループするお話しを、会ったばかりの、このイベントを率いる気持のいい笑顔の持ち主たちとひーひー言いながら笑い合えた。