関加寿代 / Ray

私はHarmonaizer 調和をもたらす仲介者。あなたが自ら不調和に気づき、独自の調和に至る手伝いをします。
KNOWING Practitioner(叡智の実践者)、診療催眠療法士、日本セラピスト協会正会員、ボディーワーカー、ヴォイスヒーラー、ライター、イベントや企画のオーガナイザー、企業人材育成プログラマー ChannelAsoInc.代表

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印鑑屋さん / 2009-09-14

三宿の交差点近く、R246に面した所に黄緑色の三角屋根の小さな建物があります。
そこは山本印店という印鑑屋さんで、とても人気があります。
今は完全予約制になってしまったけれど、8年くらい前に私が知人の紹介で行ったときは、
いつ行っても人が列をなして自分の順番を待っていました。

人気の印鑑を彫ってくれる山本さんは、ワンレンっぽい白髪のおじさんです。
この人インディアンみたいだっていうのが第一印象だった。
歯に衣着せぬ物言いが気持ち良く、お客さん商売なのに、お客さんを喜ばせようとしない姿勢が
大好き。

半軒間口の小さな店に入ると、山本さんは眼鏡をかけて印鑑を彫っている。
奥行きの狭いカウンターに、物静かで優しそうなでも芯のしっかりした奥様が座っている。
その店で、お客さんは印鑑を彫る山本さんの横顔を見ながらオーダーする。

現在使用中の印鑑を持参して、彼は持ち込まれた印鑑を見ながらお客さんと向き合わずに
接客する。
彼は言う、「印鑑には使い始めたときのその人の決意が残っている」
何十年も印鑑一筋で生きてきた職人の、鋭さを感じるコメントだ。

「離婚するね」
主人と二人で印鑑を作り替えようと出向いたとき、山本さんはこう言った。
「一度しました」と応える私に
「いや、保障するけど、もういっぺん離婚するよ」と無表情に言う。
って、保障なんかいらないっちゅーねん。夫婦で座っているのに、サクサクとこんなことを言う人だ。

彼曰く、それまで使っていた印鑑には、何があってもまた戻ってきますという生家の先祖と私との間で契約を交わしたときの印鑑だとのこと。そんなわけで作り替え、離婚していない私たちは夫婦として今も一緒にいる。

やっぱ、コミットメントって人生に影響するよねぇ〜。
初めて伺ったとき以来親しくなり、今では季節ごとにごあいさつに行くようになっており、
奥様が病気で入院されていた期間、寂しそうにしょぼくれていた姿を見ることもあった。
今では奥様もすっかり健康を取り戻し、山本さんは日々率直に自分自身を生きている。